あの日、何が起きたのか
2005年4月25日、快晴の朝。
福知山線を走る一両の電車が、制限速度を超えてカーブに突っ込み、脱線。
壁に突き刺さるように止まった電車の中で、100人以上が命を落とし、たくさんの人生が奪われました。
突然奪われた日常。そこには「明日も同じように続くはずだった生活」がありました。
「たった数百円」が命を分けた
当時高校生だったすぎちゃん(@koheisg)さん。
学校の推奨路線はJRだったけれど、たった数百円を節約するため、阪急電車を選びました。
「たったそれだけ」の選択が、自分を生かし、友人を救い、でも、同級生の中には……命を落とした人もいた。
「運がよかった」とは、とても言えなかった。
ただ、心のどこかでずっと「どうして自分だけが」という想いを抱えながら、生きてきたといいます。
事故直後、心に刻まれた光景
帰宅指示の出た学校。
教室の片隅で見た、携帯の小さなワンセグに映る瓦礫の山と、泣き叫ぶ人たち。
現実とは思えない映像に、心がついていかなかった。
でも、時間が経つにつれ、クラスメートの名前が呼ばれないことに、現実を突きつけられた。
「本当に、失われたんだ」と。
SNSに寄せられた「それぞれの20年」
X(旧Twitter)には、同じようにあの日を胸に刻む人たちの声が集まりました。
「乗るはずだった」「友達を失った」「あの日から何かが変わった」。
誰にとっても、あの日の朝は、”いつも通り”のはずだった。
だからこそ、20年経った今も、癒えない傷を抱えている人がいる。
忘れないために、いま私たちができること
命は、あまりにも簡単に奪われてしまう。
それを知った私たちは、もう目を背けてはいけない。
忘れないこと。語り継ぐこと。
そして「明日が当たり前じゃない」と心に刻んで、今日を生きること。
◆Buzz Now編集部のひとこと
今日も、誰かが「たった数百円」を迷っているかもしれない。
日常の選択の裏にある「小さな奇跡」に、私たちはもっと敏感でいたいですね。
コメント